「ばねの問題、わからん」。
表やグラフが出てきて、どこから手をつければいいか分からなくなる。ばねは、実は理科の中でも「型」がはっきりした単元です。
見るべきものは「のび」だけです。親が返す問いを決めておけば、一緒に進められます。
先にポイントをまとめます。
この記事のポイント
- 合言葉は 「のびは重さに比例する」
- 比べるのは全体の長さではなく、「のび」(長さ − 自然の長さ)
- 最初に「何gで1cmのびるか」を出すと、あとは掛け算と割り算だけ
今日の問題
自然の長さが12cmのばねに、いろいろな重さのおもりをつるすと、表のようになりました。(1)50gのおもりをつるしたとき、ばねののびと全体の長さは何cmですか。(2)ばね全体の長さが15cmになったとき、つるしたおもりは何gですか。
| おもりの重さ〔g〕 | 0 | 20 | 40 | 60 |
|---|---|---|---|---|
| ばねののび〔cm〕 | 0 | 2 | 4 | 6 |
解き方:まず「1cmあたり」を出す
表を見たら、最初にやることは1つです。ここで親が返すのは、この一言です。
親の声かけ
「何gで1cmのびてる? まず「1cmあたり」を出してみて」
表から、20gで2cmのびているので、10gで1cmのびるばねだと分かります。
(1)50gでは、のびは 50 ÷ 10 = 5cm。全体の長さは、自然の長さ12cmにのびを足して 12 + 5 = 17cm です。
(2)全体の長さが15cmのとき、のびは 15 − 12 = 3cm。1cmあたり10gなので、重さは 10 × 3 = 30g です。
答え:(1)のび5cm・全体の長さ17cm (2)30g
つまずきの多くは、「全体の長さ」と「のび」の取り違えです。計算の前に、どちらの長さで考えているかを声に出して確認させてください。
応用問題(目黒日本大学中学校 令和8年度 入試問題をもとに作成)
自然の長さが30cmのばねAと、24cmのばねBがあります。ふくろに砂を入れてつり下げると、表のようになりました。(1)ばねAののびが2.5cmのとき、ふくろの重さは何gですか。(2)ばねAとばねBを縦につないでふくろをつり下げ、ばねAの長さが32cmになりました。ばねBの長さは何cmですか。
| ふくろの重さ〔g〕 | 25 | 50 | 100 | 200 |
|---|---|---|---|---|
| ばねAののび〔cm〕 | 0.5 | 1.0 | 2.0 | 4.0 |
| ばねBののび〔cm〕 | 1.0 | 2.0 | 4.0 | 8.0 |
ばねが2本になっても、やることは同じです。1本ずつ「1cmあたり」を出します。
親の声かけ
「Aは50gで何cmのびてる? Bはどう?」
ばねAは50gで1.0cmのびるので、1cmあたり50gです。ばねBは25gで1.0cmのびるので、1cmあたり25gです。
(1)Aののびが2.5cmなら、重さは 50 × 2.5 = 125g です。
(2)Aの長さが32cmのとき、Aののびは 32 − 30 = 2cm。かかっている重さは 50 × 2 = 100gです。縦につないだばねには、どちらにも同じ重さがかかります。Bは1cmあたり25gなので、100gでのびは 100 ÷ 25 = 4cm。Bの長さは 24 + 4 = 28cm です。
答え:(1)125g (2)28cm
「縦につなぐと、両方のばねに同じ重さがかかる」。ここが応用の分かれ目です。
教えるときのチェックリスト
「のび」で考える
全体の長さから自然の長さを引いたものが「のび」。比例するのはのびの方です。
最初に「1cmあたり何g」を出す
この1つの数字が出れば、掛け算と割り算だけで最後まで進めます。
縦につないだら重さは共通
2本のばねには同じ重さがかかります。のびは1本ずつ別々に計算します。
親の役目は、ここまでで十分です
教えるのは、聞かれたときの1問だけで十分です。
毎日教えようとしなくて構いません。
何度も同じところで止まる、どこから分からなくなっているのか見えない。そういう深い積み残しの立て直しは、親の役目ではなく塾の仕事です。ご家庭では、無理のない範囲で支えてあげてください。