詩・短歌・俳句の問題は、「感じたこと」を聞かれているように見えて、実は形の知識で解ける部分が多くあります。音の数、季語、切れ字 ― 手がかりは決まっています。
この記事の合言葉は、「音の数は? 季語はある?」です。感想の前に、形から確認する順番をまとめます。なお、例に使う作品はすべて自作です。
この記事のポイント(先にまとめます)
- 俳句:5・7・5、季語が入り、切れ字(や・かな・けり など)で意味が切れる
- 短歌:5・7・5・7・7、気持ちを俳句より長く表す
- 詩:行に分かれ、リズムと比喩(たとえ)で気持ちや様子を表す
- 国語共通の合言葉は 「根拠は本文のどこ?」 ― 答えの根拠は、本文の言葉で示す
基礎|まず音の数を数える
自作の短歌
夕焼けに(ゆうやけに:5) 染まる校庭(そまるこうてい:7) 友の声(とものこえ:5) 明日もここで(あしたもここで:7) 会おうと笑う(あおうとわらう:7)
問い:この作品は、俳句・短歌・詩のどれですか。音の数を根拠に答えなさい。

解き方|指で音を数えさせる
親の声かけ
「感想の前に、音の数を数えてみて。何・何・何の形になってる?」
上の作品は、5・7・5・7・7の31音です。俳句は5・7・5の17音なので、これは短歌です。音の数は、指折りで一緒に数えられます。
詩では、比喩も手がかりになります。たとえば「月は夜のランプだ」という言い方は、月をランプにたとえた比喩です。「〜のようだ」と言い換えられるかどうかで確認できます。
答え:短歌。根拠は、音の数が5・7・5・7・7になっていることです。
応用|季語と様子を読む(入試と同じ形式の問題です)
次の俳句も自作です。設問の形式は、入試でよく出る「季語と様子を問う形式」で作っています。
自作の俳句
夏の海(なつのうみ:5) 波の音聞く(なみのおときく:7) 貝の夢(かいのゆめ:5)
問い1:この俳句の季語と、季節を答えなさい。
問い2:この俳句に描かれている様子を、簡単に答えなさい。

応用の解き方|季語 → 季節 → 様子の順で読む
親の声かけ
「季語はどれ? その言葉から、季節と様子を順番に言ってみて」
問い1の季語は「夏」で、季節は夏です。まず音の数が5・7・5であることを確認し、季節を表す言葉を探すのが順番です。
問い2は、「波の音聞く」「貝の夢」から読みます。夏の海辺で、貝が波の音を聞いているような、静かで涼しい様子が描かれています。様子は、作品の中の言葉を使って答えます。
答えの形:問い1=季語は「夏」、季節は夏。問い2=夏の海辺で、貝が波の音を聞いている静かな様子。
親の役目は、ここまでで十分です
一緒に読むのは、聞かれたときの1問だけで十分です。毎日教えようとしなくて構いません。
何度も同じところで止まる、どこから分からなくなっているのか見えない。そういう深い積み残しの立て直しは、親の役目ではなく塾の仕事です。ご家庭では、無理のない範囲で隣にいてあげてください。