「つるかめ算、わからん」。
つるかめ算は、公式を覚える単元ではありません。「全部同じだったらどうなるか」と仮定して、本物との「差」を見る単元です。
親が返す問いも、この1つです。「全部つるだったら?」。面積図を使うと、この考え方が目で見て分かります。
この記事のポイント
・合言葉は 「全部同じだったら?」。仮定して、差を見る
・合計が2つ(個数の合計と、量の合計)分かれば、つるかめ算の形
・面積図は、たて=1つあたりの量、よこ=個数、面積=合計
基礎問題
つるとかめが合わせて20匹います。足の数の合計は56本です。つるは何羽、かめは何匹いますか。

解き方 ― 全部つると仮定する
親の声かけ
「全部つるだったら、足は全部で何本になる?」
全部つるなら、足は
2 × 20 = 40本 です。
本物は56本なので、
56 − 40 = 16本 多いことになります。
親の声かけ
「その16本の差は、どこから来たんだろう?」
つる1羽をかめ1匹に変えると、足は
4 − 2 = 2本 増えます。
16本増やすには、
16 ÷ 2 = 8匹 をかめに変えればよい。
かめは8匹、つるは 20 − 8 = 12羽 です。
検算します。12 × 2 + 8 × 4 = 24 + 32 = 56本。合っています。
面積図で見ると、全部つるの長方形(面積40)から、はみ出した部分(面積16)が「ふえた分」です。その高さの差(2)で割ると、かめの数が横の長さとして出てきます。
応用問題(成蹊中学 2022年度 第1回 問2-(1))
計算問題と文章題あわせて100題の問題集を解き終わるのに1時間22分かかりました。1題を解くのにかかった時間は、計算問題は平均30秒、文章題は平均1分30秒でした。計算問題は何題ありましたか。

実際の入試問題です。つるもかめも出てきません。でも、「個数の合計(100題)」と「量の合計(1時間22分)」の2つが分かっているので、つるかめ算の形です。
まず、単位を秒にそろえます。
1時間22分 = 4920秒。文章題は1分30秒 = 90秒です。
親の声かけ
「足の数じゃなくても、合計が2つあれば同じ考え方が使えるね。全部計算問題だったら何秒かかる?」
全部計算問題なら、
30 × 100 = 3000秒 です。
本物との差は
4920 − 3000 = 1920秒。
計算問題1題を文章題1題に変えると、
90 − 30 = 60秒 増えます。
1920 ÷ 60 = 32題 が文章題です。
計算問題は 100 − 32 = 68題 です。
検算します。68 × 30 + 32 × 90 = 2040 + 2880 = 4920秒。合っています。
入試では、このように姿を変えて出ます。「合計が2つある」と気づけるかどうかが分かれ目です。
親の役目は、ここまでで十分です
教えるのは、聞かれたときの1問だけ。深い積み残しの立て直しは親の役目ではなく塾の仕事です。
「全部同じだったら?」と聞き返すところまでは、ご家庭で十分に支えられます。3種類が出てくる問題や弁償算など、形が複雑なものの立て直しは、塾にお任せください。