「割合、わからん」。
割合でつまずく子の多くは、計算ができないのではありません。「その割合が、何をもとにした割合なのか」が分からなくなっています。
だから、親が返す問いは1つです。「もとは何?」。この記事では、線分図を使って、親が隣で一緒に解くための考え方をまとめます。
この記事のポイント
・合言葉は 「もとは何?」。割合は、もとにする量が決まらないと使えない
・「残りの〜」と言われたら、もとにする量が変わっている合図
・線分図は1段下げて書き、最後から戻って考える
基礎問題
ある本を、1日目に全体の1/3読みました。2日目に、残りの1/2を読んだところ、残りは60ページになりました。この本は全部で何ページですか。

解き方 ― 最後から戻る
最初から追いかけると、「全体の1/3」と「残りの1/2」で、もとにする量が違うことに混乱します。こういう問題は、最後から戻ります。
親の声かけ
「その割合、元の全体の話? それとも残りの話?」
最後に残ったのは60ページ。
2日目に読んだのは「残りの1/2」です。
ということは、残った60ページは、1日目のあとの残りの半分です。
1日目のあとの残りは
60 × 2 = 120ページ。
次に、1日目を見ます。
親の声かけ
「120ページは、全体のどれだけにあたる?」
1日目に全体の1/3を読んだので、残りは全体の2/3です。
全体の2/3が120ページなので、
全体は 120 ÷ 2 × 3 = 180ページ です。
検算してみます。180ページの1/3は60ページで、残りは120ページ。その半分の60ページを読むと、残りは60ページ。合っています。
応用問題(三輪田学園中学校 2025年 第1回午後 問題2-(2))
まおさんは、花束を作るために花を買いました。1つ目の花束には買ってきた本数の半分を使い、2つ目の花束には残りの本数の4/7を使いました。3つ目の花束には残りの9本をすべて使いました。買ってきた花は全部で何本ですか。

実際の入試問題です。形は基礎問題と同じで、「残りの〜」が2回出てきます。やることは同じ、最後から戻るだけです。
親の声かけ
「9本は、どの量の何分のいくつにあたる?」
2つ目で残りの4/7を使ったので、残りは残りの本数の
1 − 4/7 = 3/7 です。
その3/7が9本なので、
残りの本数は 9 ÷ 3 × 7 = 21本。
この21本は、1つ目で半分を使ったあとの残りです。
つまり、買ってきた本数の半分が21本なので、
全部で 21 × 2 = 42本 です。
割合の問題は、「9本」のような具体的な数が、どの割合にあたるかを見つけた瞬間に解けます。そのために線分図を書きます。
親の役目は、ここまでで十分です
教えるのは、聞かれたときの1問だけ。深い積み残しの立て直しは親の役目ではなく塾の仕事です。
割合は、学年が上がるほど他の単元(食塩水、速さ、売買)と混ざって出てきます。「もとは何?」と聞き返す習慣だけでも、ご家庭で十分に支えられます。何度も同じところで止まる場合は、塾にお任せください。