「指示語の問題、わからん」。
国語の家庭学習で、こう言われることはありませんか。
親の威厳を保つためにも基礎基本は一緒に考えたいですよね。
指示語は、本文のどこかを指す言葉です。指す先は、必ず本文の中にあります。親が返す問いも、この1つです。「その言葉、直前に何て書いてあった?」
この記事のポイント
・合言葉は 「指示語は、直前を探す」。「これ・この」は近い内容、「それ・その」は少し前の内容を指すことが多い
・指示語が指す内容は、本文の言葉で置きかえて確かめる
・接続語は文と文の関係のしるし。「しかし」は逆の流れ、「だから」は理由から結論へ
基礎 |「この」が指すものを探す
ぼくは夏休みに、祖父の家でスイカを育てた。毎日の水やりは大変だった。しかし、実が大きくなっていく様子を見るのは楽しかった。この楽しさは、店で買うスイカでは味わえない。(1)「この楽しさ」とは、どのような楽しさですか。本文の言葉を使って答えなさい。(2)「しかし」の前と後で、気持ちはどう変わっていますか。

解き方 |直前の一文を見る
親の声かけ
「「この楽しさ」の「この」は、直前の何を受けている?」
「この楽しさ」の直前の一文は、「実が大きくなっていく様子を見るのは楽しかった」です。
(1)の答えの形は、
実が大きくなっていく様子を見る楽しさ です。
(2)「しかし」の前は「大変だった」、後は「楽しかった」です。
「しかし」は、気持ちが逆向きに切りかわるところに置かれます。
指示語の答えは、自分の言葉で作るのではありません。本文の言葉を、そのまま持ってくるのが基本です。
応用 |指示語と接続語(入試と同じ形式の設問)
次の文章も自作の例文です。設問は、入試でよく出る「指示語の内容を問う形式」と「接続語を補う形式」で作っています。
読書は、ただ知識を増やすだけのものではない。本を読む人は、登場人物の気持ちになって考える。たとえば、悲しい場面では自分も胸が痛み、うれしい場面では自然と笑顔になる。①この経験を重ねることで、人の気持ちを想像する力が育つのだ。(②)、読書は心の練習でもあると言える。設問1 ―線①「この経験」とは、どのような経験ですか。40字以内で答えなさい。設問2 (②)に入る接続語として最も適当なものを、次から選びなさい。[だから・しかし・たとえば]

応用の解き方 |具体例をまとめて受ける
親の声かけ
「「この経験」の直前には、どんな場面が書いてある?」
①の直前は、「たとえば」で始まる具体例の部分です。「この経験」は、その具体例をまとめて受けています。
設問1の答えの形は、
登場人物の気持ちになって考え、悲しみや喜びを自分も感じる経験(30字)です。
設問2は、前の文までが理由、最後の文がまとめ(結論)になっています。理由から結論へ進む接続語は、
だから です。
「しかし」は逆の流れ、「たとえば」は具体例の始まりに置く言葉なので、ここには入りません。
接続語は、意味を丸暗記するのではありません。前と後がどういう関係か(逆か、理由と結論か、具体例か)を見て選びます。
親の役目は、ここまでで十分です
教えるのは、聞かれたときの1問だけ。深い積み残しの立て直しは親の役目ではなく塾の仕事です。
「その言葉、直前に何て書いてあった?」と聞き返すところまでは、ご家庭で十分に支えられます。何度も同じところで止まる、どこから分からなくなっているのか見えない。そういうときの立て直しは、塾にお任せください。